株取引を行う人のイメージ

地味株、宇部興産も長い目で見れば値動きは大きい

宇部興産(東証1部・証券コード4208)は、目立たない存在の老舗化学会社。設立は1942年3月で、約74年の歴史を持ちます。2016年3月期の予想1株利益が19.8円、配当は5円の予定です。安定配当主義で増配の見込みはありません。そのため株価は長い間200円台で定着しています。その他の指標を見ても特筆すべき点はなく、自己資本比率が38.5%、ROE(株主資本利益率)が7.9%予想と平凡な数字です。
宇部興産のようなタイプの銘柄は、個人投資家もあまり好まず、大相場になる可能性は極めて低いといえます。現在の株価は249円(2016年1月4日終値)で、最低単元が1,000株ですので、必要投資資金は249,000円となります。仮に投資したとして、株価は200円台のボックス相場ですので、うまく20円上がったとしても20,000円の利益と、あまり旨味は感じられません。材料が出ればストップ高も期待できる小型株とはえらい違いです。安定運用を目指す機関投資家ならいざしらず、個人投資家が手を出さないのもうなずけます。
しかし、これはイメージの問題で、宇部興産も1年という長い範囲で見ればけっこう上がっているのです。2015年の安値が2月2日の175円で、高値が11月26日の271円ですので、実に54.8%の上昇を記録しています。底値で買って天井で売るのは無理としても、190円買い、260円売りくらいの値幅が取れれば、1万株の投資で70万円の利益を上げることは可能です。派手な値動きの銘柄に関心が向かいがちですが、ボックス圏にあるからこそ下値リスクも低く、配当利回りも2.0%とそこそこ高い宇部興産に、長い目で見て投資するのも一つの裏道投資といえそうです。